ディマシュ・クダイベルゲン/ Dimash Qudaibergen  

公式 ディマシュ ジャパン ファンクラブ/Blog by Dimash Japan Fan Club Official

Daididau -Dimashが歌う慟哭 

明日、12月17日に、ラジオFM桐生「モア・ミュージック」でディマシュの歌が特集として3曲放送される予定です。

本記事では、その中の一曲、Dimashの代表曲のひとつにも数えられる"Daididau”についてお話ししたいと思います。

◆"Daididau”について

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【目次】

●タイトル :

Дайдидау(Daididau) (カザフ語)

 

民謡 (作詞者、作曲者不詳) (但し、後世の研究で Magzhan Zhumabayev1893-1938マグジャン・ズマバエフで間違いないとされています)

●オリジナル :

1935・38年上演の舞台・オペラ “Жалбыр”(雨)の劇用音楽

●舞台上演時、この歌は、すでに「作者不詳のカザフの民俗曲」として扱われました。

その背景には、作者を公表できない当時の政治・社会問題があります。

ソビエト連邦支配下の時代、Daididauの作者にして作家Magzhanは、舞台台本作家ベイイムブト・アイリンともに反体制主導者(政治犯)として二度めの投獄の末、1938年に45歳で処刑された人物でした。

Daididauは、当時(ソビエト連邦支配下)の世情ゆえに、作者名を伏せられ伝えられてきました。

この歌は「Magzhanの最初の投獄中に作られた」と言われています。

 

●歌詞抜粋大意:

※著作権法に鑑み、当ブログでは歌詞(翻訳ふくむ)の全転載は致しておりません

 

ペンを執り

あなたに手紙を書く

愛しい人

 

あなたの顔は十四夜の月

そう、月のように美しい

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ああ

凍てついた僕の心の底の痛みが 疼きだす

ダイディダウ

あなたは

僕と別れると決めてしまったの

ぼくに何ができるというの

嘘だったあなたの約束

 

あなたの顔は

十四夜の月

そう

月のように美しい

●"Daididau"が意味するもの:

この歌については、後世にさまざまな研究・解釈がなされました。

半面、「わざわざ解明する必要はない、民謡として伝承すればよい」という意見もあります。

 

この歌の要(かなめ)である、"Daididau"と言う言葉自体はカザフ語には存在しておらず、ほかの言語に起源も求められず、言葉としては意味不明のものです。

単刀直入に言うと「ダイディダウ」は、この曲で歌っている「愛する女性」を指す「呼び名」ということで落ち着いています。

歌詞中、дайдидау-ай ダイディダウ-アイのайアイは、感嘆の言葉でもありますが、「愛しいものへの呼びかけ」として「-ай」の形で付加され、「ああ、愛しいダイディダウよ」という意味合いになります。(Dimashの歌唱では、「ダイディダウワイ」と聞こえたりもします。)

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「ある女性を指す」といっても、もちろん名前そのものではなく、また、愛称としても、具体的な意味を見出せない「音」で、そのために、ヴォ―カリーズのような、音遊びのような、辞書にもない、意味のない言葉ということになります。

時代背景から「作者不詳の民謡とされること」により、かろうじて人々に歌い継がれてきた「ダイディダウ」ですが、

・実の作者が、ソビエト連邦支配下体制に於いて「政治犯」として処刑されたMagzhan Zhumabayev/マグジャン・ジュマバエフであること

・この歌が投獄中に書かれたものであること

・歌の対象はマグジャンの(二度目の)妻であろうこと

などが1991年以降の研究での定説です。

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当時、作者マグジャンの近い係累者はすべて逮捕されたり迫害された時代であり、出身の村でも住民や関係者は固く口を閉ざし、最近までマグジャンとの縁を一切語らなかったと言います。

"Daididau"の元のあだ名すら分からぬよう、誰を指すかも容易に推測できぬよう、用意周到に暈してあるのではないかと推測できます。

 

この歌は、カザフスタンがソビエト連邦の支配から解放された1991年(カザフスタン共和国独立の年)になり、ようやくその禁断の紐を解かれ、音楽家・民謡復元研究のZhanibek Karmenovにより「Magzhanのもの」と発表されました。

 

カザフの民謡などで伝統的な歌唱を聴くと、聞かせどころで一番自慢の喉を草原に響き渡らせるかのように、音を長く伸ばすことがあります。

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Daididauですと、そこに入る前の、あ~~♪を非常に長く伸ばして、続く"ダイディダウ"はさらりと流す。

敢えて"軽く扱う手法"が取られているものがあります。

それらの歌唱からは、"Daididau”と言う言葉にDimashのような「歌のかなめ」の印象は生まれていません。

ディマシュは、"Daididau"の部分を決して軽い"合いの手"としては歌っておらず、「新しい解釈」で編曲し、歌いました。Dimashバージョンです。

今、多くの人が「ダイディダウ」を「とても大切な人」を指す何がしかの「名前」として聴くようになったのは、そんな事も影響しているのかと推察しています。

また、Dimash自体の歌唱も、最初の頃と変わってきています。様々なことに造詣や思いが深まっていくとともに、表現の解釈も深くなっていくのでしょう。

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いずれにせよ、「一番大事で一番声を大にして呼びたい名前なのに、呼べない」

そんな苦しさが偲ばれる、一人の男性の慟哭、民族の魂の慟哭の音・響きがDimashの歌う"Daididau"にはあります。


カザフスタン共和国独立記念日の日々(12/16.17)に、この曲をかけて下さる「モアミュージック」さんに、改めて感謝いたします。

 

共著:まつりか

 

↓ Daididau公式動画

日本語字幕付き(当クラブ提供)

youtu.be

↓2017年歌唱はこちら

www.youtube.com

★★★

dimashkudaibergenjapan.com

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