◆本記事は、
Eurasiaファンクラブのメディア制作部門DK Media Worldによる、Dimashの歌手2017<Daididau>を支えた人達のエピソード動画の、日本語書き起こしPart1(許可済)です。
◆前半は主に、中国に駆け付けてくれたディマシュの母校などからのサポート団(恩師、同窓の仲間)について
◆後半は主に、Daididauの衣装について制作サイドから。
◆オリジナル動画(約18分)は日本語書き起こしの末尾にあります。
以下 日本語書き起こし
Maira Ilyasova(KazNUI/KazNUA:カザフスタン国立芸術大学: 伝統音楽学部長):
私は中国の聴衆がカザフ語の歌をどのように受け入れてくれるかが心配でした。
Turar Alipbaev(KazNUI伝統音楽学部 教授、カザフスタン名誉芸術家):私が持参したドンブラを彼が演奏しました。
Talgat Tayshanov(2017年当時のKazNUI“シネマ&TV”部 部長):私のプロとしてのキャリアの中で始めてビデオに録画することができませんでした。
Kairolla Abishev(カザフブランド“Zeken Moda”のデザイナー):時間の余裕がなかったという事を想像してみて下さい…中国に届けるまでたった数日しかなかったんです。
Sadzhana Murzaliyeva(KazNUI“伝統音楽民族楽器” 学部 講師):私達はまるで国家の重要任務をやっているかのようでしたね。
2017年3月4日、中国TV番組<歌手>の第7期
Maira Ilyasova(カザフスタン共和国名誉芸術家、“Kurmet”・“Parasat”勲章の受賞者、KazNUI伝統音楽学部長、ポップボーカル講師)
*クルメット勲章は、1993年以来カザフスタン政府によって授与されている勲章。
経済、科学、文化、社会問題、教育の分野で功績を示したカザフスタン国民に授与される。
*パラサット勲章(貴族勲章)は、カザフスタン政府によって授与される勲章。 1993年に設立。
科学、文化、文学、芸術の分野の著名人、政治家や公人、人権擁護家、およびカザフスタンの精神的または知的可能性に貢献したその他の人物に授与される。
:Dimashのファンの皆様こんにちは。私はMaira Ilyassovaです。
カザフスタンの名誉芸術家で、Dimashが学んでいる大学の講師をしております。
私と"民族楽団"は、カザフスタンの文化大臣とわが大学の学長の要請により、Dimashが参加している<歌手>の大会の為に中国の長沙に参りましたの。
第7期でDimashはカザフスタンの民謡<Daididau>を、KazNUIの民族楽団の応援と共に歌ったのです。
Talgat Tayshanov:学長は評判も高く、世界でも有名な音楽家でもあります。
私の出張は外務省からすぐに許可がでました。
学長は「準備は良い?行くのよ」とだけおっしゃいました。
Turar Alipbaev教授はドンブラを教えていました。
Maira Ilyassova学部長は経験豊富なカザフスタンで有名な歌手です。
誰もが彼女を愛しています。
(このプロジェクトに参加した)みなさんが、高い能力をお持ちのプロの方々です。
Turar 教授:<歌手>では毎回、番組プロデューサーから参加者達に任務が与えられます。
第7期では、彼らは"自分たちで選曲"しなければならなかったのです。
そしてDimashは民謡<Daididau>という非常に難しい曲を選びました。
(ビデオ)
D:今日はカザフ民謡を歌います。夢が叶いました。
Turar 教授:中国のプロデューサーが、"Dimashの第7期の曲の始めに、カザフ民謡のソロを加えて欲しい"と言ってきました。
学長からオフィスに呼ばれ"学内から才能のある最良の学生奏者を「民族楽団員」として選んで欲しい"と言われました。
私は7名を選抜しました。
7と言う数字はカザフスタンでは幸運の数字です。
5名の男性と2名の女性。
最も優秀な学生をこのプロジェクトに選びました。
ドンブラが2台、コブス、プリマコブス、タンバリンと小ハープ、ジェティゲン。
<歌手2017>第7期より
Sadzhana Murzaliyeva:こんにちは、Sadzhana Murzaliyevaです。
コブスを弾いて20年近くになります。
カザフスタン国立芸術大学を卒業しました。
教授に呼ばれたのは、2017年2月の寒い日でしたね。
「これから始まるプロジェクトについて」話をされ、"この任務は学長から与えられたものだ"という事でした。
細かな内容は秘密にされました。
教授は、"最も才能のある奏者を集めなければならない"と言うのです。
その才能とは「耳で聴いた音楽をすぐに演奏できるか」というものでした。
ハイレベルのプロはどんな曲目でも演奏できるはずですし、“Daididau”ではなく他の曲目になる可能性もあったからです。
すぐに私達は集まり即興で演奏しました。
"その場の変化を耳で聴いてすぐに対応できる能力"を要求されました。
ソロの歌唱者の為に演奏する場合には、これは特に大切なことなのです。
それは予測不可能でもあります。今日はこのキーでも、明日は別のキーだったり…。
プロとして、ステージ上でのそういう変化に(臨機応変に)対応するスキルは必須で、また共演アーティストと仕事をするという経験も大事です。
私達は"Dimashのステージの一部"とならなければなりません。
彼を輝かせ、更に衣装や芸術性のあるパフォーマンスで、テレビの向こうの視聴者や会場の観客(審査員)に深く印象付けなければなりませんでした。
楽団のミュージシャン達が選抜されたのは1週間前で、"収録の結果は極秘だ"と警告されました。
"写真撮影やSNSでの投稿は禁止だ"という事でした。(笑)
"どこに何をしに行くかは誰にも内緒だ"と釘を刺されていたんですよ。
誰にも言わず、あたかも"国家の重要な任務を背負った旅"だったのです。
私達はあらかじめ録音されていた曲をもらい、パフォーマンスの準備をしました。
楽譜もなかったので自分たちの耳で聞いて譜面起こしをしたんです。
こんなに大きな番組で演奏するのには、私達全員がその技術を発揮しなくてはなりません。
Turar教授はこのプロジェクトのリーダーとして参加されました。
彼は文化名誉をお持ちで、ドンブラ奏者でもあります。
教授はあらゆることをご存知で、若くて才能のあるプロミュージシャンへ、長年のプロとしての経験からの視点でアドバイスをして下さる大先輩です。
編曲はカザフ民謡の素晴らしい伝統の色を出した素晴らしいものでした。
私達は1~2時間ほどかけて聴きました。基本的にとても明瞭でした。
グループに分かれて聴いたあと、すぐに一緒に演奏することが出来ました。
時間をかけたとは言えませんが、はじめに2~3日練習し、後はあちらに到着してからなので、全部で(時間は)1週間でした。
私達が始めてから2日後にはもう(中国に)出発でした。
Turar 教授:我々は朝5時のフライトで中国のウルムチへ行きました。
そこで2~3時間待ち、乗り換えて長沙まで行きました。
彼ら(楽団)は飛行機の中でも空港での待ち時間でもずっとリハーサルをしていましたよ。
彼らは(その曲を)馴染みのあるとても有名な曲のようにすぐにマスターしていきました。
自分たちの編曲されたパートを耳で聴いて、暗譜していきました。
Maira学部長:<Daididau>を演奏する為に、カザフスタンからDimash用の民族衣装を2着持参しましたのよ。
1着は黒革のもの、もう1着は白でゴールドの飾り付きのものです。
Dimashはどちらも気に入ったのですけれど、番組のディレクターさんが、白い方をお選びになったんです。
"そちらの方が、Dimashがゴージャスになる"ということでしたの。
Turar教授:我々は2日で領事館でのビザなどの全ての手続きをしなければなりませんでした。
これには学長のご努力に感謝です。一晩で全ての手続きを終えることが出来ました。
ゴールドの飾りのついた衣装は素晴らしかった。
Kayrolla Abishev:Dimashが中国のコンテストに参加していた頃のある夜、私は電話で"火急の要望"を受けました。
それは"Dimashとその楽団の衣装を2日で作る"というものでした。
"このチームが長沙に行く時に、Dimashの衣装と自分たちがDimashの後ろで演奏する分の衣装を持っていく"という話でした。
これには文化スポーツ省とカザフスタン国立芸術大学の学長のサポートがありました。
このような大きなコンテストで、"カザフスタンが優勝できるかもしれない"と言う予感があったのです。彼にはとても良いチームが応援に行きました。
さて、スケッチを描かなければなりません。
スケッチから裁断、縫製、装飾をすべて終えて中国に持っていくまでに2日という短い時間しかありませんでした。
私のチームのあとの者たちは、彼の後ろで演奏する楽団の衣装を作りました。
私とAkbota、デザイナーのDerekは仕事をし続け、あとの者は、昼夜問わずに休む間もなく働き続ける私達に食事を届けてくれました。
私達の目標は"時間に間に合うように衣装を届けること"でした。
衣装が3割ほどできた時にマネキンに試着させてみて"何か違う"という事で作り直しもしました。
この衣装は独創力に富んでいます。
それは"彼が気持ちよく着れるように"と作った綿のシャツも含めてのことです。
シャツの上に着る"Beshpet"という、長袖で立ち襟のカザフの上着もありました。
それは白、Kumys(馬乳)色のものです。
飲むと強くなれる、飲むほど強くなる…これは"白き道を得る"という、カザフの祝福なのです。
この上着の模様は交錯しておらず、それは"道筋を容易にする"という意味が込められています。
肩には房もあります。
ユルトを建てる時、"房を結ばずに掛けておく"という伝統があります。
この房は"幸運をもたらす"と信じられています。
この上着には前に2か所、後ろにも2か所付けていて、それは"Dimashの道を開く"ということなのです。
この衣装にどれだけの祝福が込められているか、お分かりになるでしょう。
私が裁断と縫製を、Akbotaが装飾を縫い付けました。
Derekが装飾用のデザインの宝石を作りました。
彼の上着には銀も使われていますが、これも手作りなのです。
カザフスタンでは、銀は伝統的に装飾によく使われます。
Akbota(“Zeken Moda”のデザイナー):この衣装には天然の素材を使用しました。
カザフ人は、装飾にはベルベット、革、銀や銅をよく使用しますので、私達もそうしました。
肩には結び目のない房を付けています。
カザフ人は普段は結び目を作りません。
"結び目がない"事で、"安産になる、悪魔の眼から守る"と言われているからです。
このようなこと以外にも、Dimashの衣装を通して"カザフ文化を世界にお見せしたかった"ということがあります。
私達は良くやれたと思います。
私達はまたネットレザーも使用しました。これはUAE航空で持ち込みました。
とてもラッキーなことでした。
Kayrolla:そういうことで、全て手作業でまる一日半、ノンストップで作業をしました。
当時、夜中の2時か3時ごろ、学長が電話をしてこられ"衣装は準備されつつあるが、靴はどうなっているのか"と尋ねられました。
私は「靴も作業中です。ご心配なさらずに」とお答えしました。
あれは冬で、白いブーツを探すのは難しかったのですが、私達の近くに素晴らしい才能のある靴職人がいて、2日内で素晴らしいブーツを作ってくれました。
Sadzhana:私達の衣装はとても素晴らしいものでした。
一晩で作られ、とてもフレッシュで真新しかったです。
デザイナーたちは"出来立て"を空港まで持って来て下さったのですよ。
彼らは同時にDimashのステージ衣装も作らなければなりませんでした。
私達は彼の衣装も(中国に)持って行きました。
そのようにして、あの素晴らしいパフォーマンスは創られたのです。
Kayrolla:デザイナーとテイラーは衣装が出来上がるまでの間、寝ていません。
我々は"それが夜中の2時や3時であろうと、何か疑問点があればいつでも電話なさって下さい"と伝えていました。
我々は中国やカザフスタンから電話を受けました。
私の顧客(Dimashチーム)は"予定通りに衣装が出来上がるかどうか”心配なさっていましたしね。
(ご覧の通り)我々は、約束したことはキチンと守る、責任感ある人間(プロ)です。
【書き起こしここまで】
↓オリジナル動画。約18分 2021年3月7日UP
(2021年5月31日 フル バージョンUP /冒頭より17分ごろまで)
"Mission Daididau" Documentary film. Mysterious "Singer"
Part 1 Secret Assignment
Copyright © "DK Media World EFC"
INSTAGRAM:https://www.instagram.com/dk_media_world/
↓DimashNewsにも掲載
↓Part2はこちら
dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
↓Part3はこちら
dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
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