【目次】
★ディマシュの名前表記の不思議
"ディマシュ・クダイベルゲン"
2021年4月現在、ディマシュの公式SNSアカウントでは、ディマシュの名前の表記は下記のようになってます。
YouTube→Dimash Qudaibergen【Q表記】
インスタグラム→Kudaibergenov.dimash(Dimash Kudaibergen)【K表記】
facebook→Dimash Qudaibergen【Q表記】
twitter→Dimash Qudaibergen【Q表記】
公式動画や公式グッズに入っているロゴは、現在、下のようなものです。
【Q】で表記されています。
ポスターなどにディマシュ自身が書き込むサインは現在 ↓ こちらのようなものです。【K】で表記されています。
Dimash Kudaibergen
Dimash Qudaibergen
「どうして"クダイベルゲン"のラテン文字(ローマ字)表記には、KとQが混在しているのだろう?🤔」
と、不思議に思ったことはありませんか?
日本人の私たちには"人の名前のような「固有名詞」に表記が何通りかある"のはとても不思議に感じますよね。
本記事は、ディマシュの名前の、この"表記の混在の不思議"についてお話ししたいと思います。
少し長いですがお付き合いください。
★1.二種類のキリル文字で書くと
ディマシュの本名は、
ディンムハメド カナトゥリ クダイベルゲン
と言います。
◆カザフ語(カザフ語キリル文字/全42文字)で書くと
Дінмұхаммед Қанатұлы Құдайберген
となります。
◆ロシア語(ロシア語キリル文字/全33文字)で書くと
Динмухаммед Канатович Кудайбергенов
となります。
同じキリル文字でも、カザフ語キリル文字とロシア語キリル文字では少し表記が変わります。
使われている文字の種類や文字数、発音が違うためです。
…全然読めないかたが大半ですよね?😅
カザフ語、ロシア語を知っていなければ、なんと発音するかすらわからない文字列。
ではこれを、私たちが呼び慣れている通り名、ディマシュ・クダイベルゲンにしてみましょう。
◆カザフ語キリル文字
Димаш Құдайберген
◆ロシア語キリル文字
Димаш Кудайбергенов
こうなります。
…相変わらず、全然読めないかたが大半ですよね?😅
では、これらを、今度は「カザフ語ローマ字(ラテン文字)」にしてみましょう。
★2.カザフ語キリル文字をカザフ語ラテン文字に直すと
【前知識としてのカザフの文字表記の簡単な歴史】
カザフスタンは20世紀初め、改良アラビア文字が使用されていました。
現在のカザフ語キリル文字表記は、ソ連に支配されていた頃、1940年に公式に制定されました。(それまではキリル文字は使用されていませんでした。)
つまり、カザフ語キリル文字は強国の支配下における一種の"お仕着せ"のようなものでした。
カザフスタン共和国として独立後、2016年、大統領令で【ラテン文字表記(カザフ語ローマ字)への移行】が宣言されました。
「今までカザフ語キリル文字で書いていたものを、廃止の方向へ。
今後はカザフ語ラテン文字に変えるよ」という、文字改革です。
"ロシア離れ""民族的自尊心の確率""世界を見据えたグローバル化"への大きなうねりの一環と見て良いでしょう。
それはまさに大改革と言えるものです。
例えば(歴史的背景は違いますが)
今までひらがなカタカナ漢字で日本語を書いていた私たちが、急に「ソレ廃止の方向、今後はローマ字使います」と言われたら大混乱が予想されますよね?
教育のための教科書の準備・SNSなどへの対策・公文書の切り替え等、問題は山積み。
現に、ソ連から独立後早々にラテン文字表記へ切り替えた先行国ウズベキスタンなどでも、いまだにキリル文字の本が多く出版され、国内はラテン文字とキリル文字が混在している状態です。(ソ連時代に教育を受けた世代はラテン文字になじめず、キリル文字のほうが読み書きしやすいため)
ラテン文字で教育を受けている孫の宿題の面倒をキリル文字世代の祖父母はみられません、わかりません、という状態のようです。
"映画館の字幕などはどうなっているのだろう?両方つけているのかしら?"
”道路標識などはどうしているのだろう?"
と、と思わず考えてしまいますよね。
そこで、カザフスタンでは移行準備期間としての"猶予"が設けられました。
混乱を避けるため、すぐに切り替えるのではなく、
2023年までに身分証明書やパスポートなどの文字表記をラテン文字に切り替え、
2025年までに完全移行を目指したい。と。
更に今年に入り、完全移行の目標は2025年→2031年に伸びました。
という事で、今現在、カザフスタン共和国の文字表記は【キリル文字からラテン文字へのカオスな"移行期間中”】なのです。
そして、この数年だけでも、
「SNSで使い勝手が悪い」
「アポストロフィー付き文字が多すぎて読みにくい」
などの理由で、公布されたラテン文字表記の幾つかが、4回変更されています。(2017年9月草案→2017年10月変更→2018年2月変更→2021年2月変更)
考えただけで大変そうな道のりですね。
さて、本題に入ります。
◆カザフ語キリル文字
Димаш Құдайберген
これを、
大統領令で公布されたカザフ語ラテン文字表記(私たちが知っているローマ字とも少し違います)に従って書きかえると、
Д→D
и→ı(iではなく、ıです)
м→m
а→a
ш→sh
Қ(髭付きのK)→Q
ұ→ū
д→d
а→a
й→ı(iではなく、ıです)
б→b
е→e
р→r
г→g
е→e
н→n
Dımash Qudaıbergen
となります。(iではなく、ıです)
これで、私たちでも読める表記になってきました。
つまり、"世界の大勢の人が読める""汎用性が高くなった"というわけです。
★3.カザフ語をロシア語に直すと
では、この
◆カザフ語ラテン文字
Dımash Qudaıbergen
または従来の
◆カザフ語キリル文字
Димаш Құдайберген
を、ロシア語にするとどうなるでしょうか。
ディマシュはロシアでの活動も多いので、ロシア語で表記される機会がとても多いですよね。
また、カザフスタン国内でも歴史的背景からロシア語のみ話す人口もいまだ多く、国内ですらロシア語表記のほうが"通りがいい"ケースも。
カザフスタン共和国は現実には【カザフ語とロシア語が混在している】と言ってもいい国なのです。
ここでの注目ポイントは、"Q"または"Қ"(髭付きK)の取り扱いです。
ロシア語には"Q"または"Қ"(髭付きK)という文字表記はありません。
したがって、上記2つのカザフ語をロシア語に直すと、
◆ロシア語
Димаш Кудайбергенов
または
Димаш Кудайберген
"Q"または"Қ"(髭付きK) は、ロシア語の場合”K"(髭なし)になります。
ディマシュの公式YouTubeの"概要"のページには、この"髭なしK"での表記が使われています。
★4.英語表記にしようとすると
では、いよいよ英語表記にしていきましょう。
世界中の多くの人々が読みやすい・キーボードで入力しやすい・検索しやすい、いわゆる"最も汎用性の高い表記"です。
これは、"どの言語から英語アルファベット(全26文字)に直すか"で表記が変わってきます。
1.【ロシア語Димаш Кудайбергенから英語にする場合】
→Dimash Kudaibergen
になります。
2.【カザフ語Dımash QudaıbergenまたはДимаш Құдайбергенからダイレクトに英語にする場合】
◆発音、汎用性(通りの良さ)を重視するなら
→Dimash Kudaibergen
になり、
◆"名前としての固有名詞""国策"を優先するなら
→Dimash Qudaibergen
と表記されます。
↑ディマシュがここ最近多用している表記は、こちら、"Q"のほうですね。
(ただし、現行の"サイン"は"K"のままです。いずれ"Q"に変える日が来るのかもしれませんね。)
Dimash Kudaibergen
Dimash Qudaibergen
"Q"または"K"どちらの表記にせよ、私たち日本人が彼の名前を"日本語表記"する時は
「ディマシュ・クダイベルゲン」。
「ク」一択ですね。
中国のかたが表記する時は
「迪玛希·库达依别列根」になります。
文字表記、奥が深いですね。
(共著:まつりか)
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