◆2021年6月3日、
ラジオ「FM桐生」内の番組「モアミュージック」さんで2回目の"カザフスタン特集"が組まれ、ディマシュの"Be with me"と"Know"が放送されました。
◆本記事は、その放送(カザフスタン紹介部分)の「日本語書き起こし」です。
◆ラジオ音源は本記事の末尾にあります。(掲載許可済み)
↓ 番組プログラム
↓ パーソナリティの加藤さんと山本さん
いつもありがとうございます!
以下 日本語書き起こし
Y:FM桐生市民制作番組 ギミアブレイク この番組は街を愛する人たちで作る
町とあなたが主役の番組です。
中略
「モアミュージック 世界のミュージックシーン」
k:ここからは、世界各地の音楽シーンから、毎回テーマを決めて選りすぐりの音楽をお届けします。
k:一年ぶりのカザフスタン。
y:お待たせしました。カザフスタンですね。
k:今日は、Dimashを二曲かけるので、それで時間がないんですね。(笑)
まず、最近のポップスから曲行きたいと思います。
シンガーソングライターであり、女優でもあるZIRUZA.
y:ジルザさん。
kジルザの「Kobelek」( 註:Зируза – Көбелек)という曲ですね。
昨年のヒット曲らしいです。サウンドは、北欧系のエレクトロサウンドっていう感じかな。(ええ、そんな感じがありますね)
この人、息を吸う音が結構強いんですね。だから、息を吸う音も完全に"ノリ"の中に、"装置に入っている"っていう感じですね。
吸い込む音も注意して聞いてもらうといいと思います。
y:わかりました。一曲目、ジルザで、「コベレック」。
曲 Ziruza - Kobelek / Зируза - Көбелек
k:カザフスタンのジルザで「コベレック」。
y:kobelek(Көбелек)は 蝶々のことなんですね。
k:なぜか、ちょうちょなんですね。
すごく都会的なサウンド。
日本の一般的な人って、カザフスタンというと、あまりこういうイメージではないんじゃないですかね。
y:ん~、ねぇ。カザフの音楽を聴く機会がないですからね。
k:すごく洗練されて、言葉が違うというだけで、サウンドはすごく洗練されて、いいサウンドになっています。
さて、このカザフスタンのポピュラー界に革命を起こしたといわれているのが、Ninty One。
y:次のNintyOneですね。
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k:山本さんは随分詳しいんじゃないですか?
y:いえいえ、そんなことはないんです。(謙遜)
今回、また、"どんな感じの曲が(カザフスタンで)流行っているのかな"と調べたら、やっぱり、国策として、国策と言ってはおかしいですけれども、こう、「売り出していこう!」みたいな感覚で。
Nintyoneは、カザフスタンの独立した年が1991年なので、そこからグループ名をとったんですね。すごいですねぇ。
K:そうなんですね。ソ連から独立したのが1991年。
y:ですから、"いわゆるK-popのBTS的なところをめざしたのかしら?"と思って、何枚か、今回聴いてみました。
k:実際K-Popに対抗して…。
カザフスタンは、いま、文字を"キリル文字"から"ラテン文字"表記に変換しているところで。
カザフスタン、カザフは「Қ(髭付き)」から始まるんだけれども、キリル文字表記をラテン文字表記にそのまま移行すると「Q」になる。(y:Qになるから~。)
↓ ブログ内参考記事
dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
それなので、"Q-pop" という。
これも、このNintyOneが出てきて翌年に、ファンの人かな?
ファンの世界が"Q-Pop"と言い出した、と言うことのようです。
で、今日はNintyOneの最新曲。
y:最新ですね。以前より急にポップな感じになっていて、"あれ~?"と。
k:今までは、エレクトロニクス系のサウンドが多かったんだけど(y:そうですよね、ヒップホップとかねぇ)
今回は完全にバンドサウンドです。
y:そうなんですよ。そこがまた"あれ?どうしたんだ、この変化は?"と思いました。
k:人数は4人で、それぞれの歌とラップも入ってきます。
「キアルミアン」
y Qiyalmanきやるまん
k 「ゆめ」 (y:ドリーマー。)「夢を見ている」とか「ゆめ」とか。
つまりオンライン上の「ネットフリーク」で、歌詞は、「“大変だわ”ママが言う“あなた ネットフリックスよ!”」というところで終わってます。
「日々が過ぎ、眠れぬ夜、すべてを奪ってしまった もう一つのスリラー」
というような歌詞になっています。
要は、「ネットに夢中になってて、お前、現実を見てないじゃないか」*1
y:そこで、皆さん、今よく取り上げていますよね。
k:バンドサウンドになったと言うことは、ちょっとコロナで、なかなか、人の繋がりがなくなっているところで、ヒューマンなところを見たかったのかな、という気もします。
では、行ってみましょう。
y:NintyOne "キアルマン"
k:楽しい曲ですね。
y:ポップで明るい
k:健康的な曲ですね。
(DJFC註:Қиялは 想像、空想、イマジネーション。心中に持つ将来の夢、未来への希望としての夢の方に使われるАрманアルマンとは別の言葉です)
k:続きまして、いよいよDimash です。
この番組で今度4回目の紹介になります。
簡単にプロフィールです。
「カザフスタンが生んだ、国民的かつ国際的なスーパースターDimash。
6オクターブを超える音域をもち、ラップからロック、そしてオペラまでを異次元のレベルで表現する奇跡のボーカリスト。
先月27歳になりました。」
y:そうなんです、おめでとうございました(k:おめでとうございます。)
k:「自国のカザフスタンに強い愛情を持ち、音楽の道に突き進んでいます。
2019年来日。ABU TVソングフェスティバルIN TOKYOに出演されました。」
Dimashの曲は、
今日はまず、先ごろ、先月かな、発表された "Be with me"
y:“あッ!ディマシュもやっぱりこういうのをやってくれるのね❤”という感じの曲ですよね。
k:そうですね。何でもできるので。
およそ人間が創造できる声の形、
低いところも上も、
女性の声も何もかも、
"人間が創造するものは、ほぼみんな全部できるんだろうな"という、
とんでもない、とんでもない声帯ですよね。
y:ですよね。
MVのプールのシーンで、思わず…もう"ワシヅカミ"に。
k:体もすごい、いいですよね。
y:えええ!カッコいい(喜)!
k:運動神経も抜群ですね。
今回のMVは サスペンスバージョン。(y:よくできてますよね)
高級ホテルのパーティで、悪党に追われながら、あれ、追われてるっていうより"悪党を散らしながら美女をゲットしてしまう"という、そんな内容です。
y:ディマシュさんだから、許せますよね。
K:ディマシュだからね。
途中に、女性の"ため息"のようなコーラスが入ってきます。これは、女性だと思いますが、ほかは、全部ディマシュ(の声)だと思います。
声はね。
通常この曲を普通の歌手、ラッパーがやるとなると、10人くらいの「個性」ある人がたぶん必要になると思いますよね。
"それを全部一人でやっちゃってる"と言うことを頭に入れて聞いて頂けると、どれだけすごいのか、わかると思います。
k:Dimash新作の"Be with me"聴いて頂きました。
マイケルジャクソンを尊敬していると言うことで、この曲も、マイケルジャクソンの"BAD"のリフに似ている。(ふむふむ)
リスペクトというか、ちょっとMJオマージュっていう感じも受けましたね。
k:そんなディマシュですが、次の曲は打って変わって"Know"
ロシア読みは?
y:ロシア読みは、ЗНАЙ「ズナイ」
k:ズナイ…
キリル文字で書いてあるから読みにくいです。
y:読みづらいです。
k「わかってるよ」とか、「分かって」とか、そういう訳らしいのですが、何しろ、単語一個なので、意味合いがやっぱり(解釈によるので)直訳ではなかなかわからないですけれども。
ロシアの作曲家、イーゴル クルトイ。イゴールという読み方もありますけど。
この曲に関しては、ディマシュジャパンファンクラブさんに直前になって相談して(いつもありがとうございます)。わからないんですもの。大変苦労して、教えていただきました。御礼申し上げます。
イーゴル クルトイがベルギー出身の女性歌手ララ ファビアンのために作った曲が元です。
y:ララ ファビアンよく聞きますね。
k:前回取り上げた"疲れた白鳥の愛"、それもララ ファビアンの曲をディマシュが歌ったものでした。
今回の"Know"は、ララ ファビアンが2010年に作ったアルバムの中に入っているのですが、その時はスキャットですね。Vocaliseというタイトルで。
ヴォ―カリーズ自体が、スキャットのようなものですね。その時は、歌詞がなかったものを、今回は…
y:歌詞が付きました。
k:グツリエフさんというロシアの作詞家が大変立派な歌詞を付けて、ディマシュが歌っています。
y:2019年に。
k: 2019年にリリースしてますね。ロシア方面で。
コンサートでも何度も歌っているんですけど。この曲も素晴らしいですね。
y:もう、壮大ですよね(感嘆)
k:最初、地味なんですけど(ほんとに)、どんどんどんどん、クライマックスに向かってですね、もう、表情が変化してます。
冒頭で、アルメニアの縦笛 Duduk が出てくる。リード楽器なんですけれども、ちょっと珍しい、すごくいい、郷愁をそそる音ですよね。一貫して同じ音型のうら寂しいメロディーがずっと続いていきます。
ラスト一分ですね、もう、とにかくDimashのスキャットが、アドリブでやってるらしいんですけど、そこは、え~すごいですね。
最後まで"人間の声が鳴っているんだよ"っていう事を(ええ、はい)心に留めて。
一番最後、とにかく全集中で聴いてほしいと思います。行きましょう。
y:はい、Dimashで"Know"
k:はい、Dimashで。
すごかったですね。
y:アイスランドロケのMVも、すごく良い出来なんですよね。
k:ハァ~。なんか、ジンワリ来ますね。
ディマシュ2曲続けましたけれども、世界のミュージックシーンは、今日は"カザフスタンの特集"をお送りしました。
続くコーナーは、"ベストヒットメモリーズ"
y:"この後に何を掛けたらいいんだろう"と、いつも悩むんですよね。
k:最後ならいいんだけどね。もう一曲かけないといけない。
と、ひたすらDimashに圧倒されている 番組ホストお二人でした。
(今回は、中森明菜"傘がない"でした。)
↓放送音源(音源アップロード許可済み。約13分12秒)
※Please refrain from reprinting this sound source without permission.
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↓ モアミュージックさん過去放送アーカイブ(4記事)
◆【アーカイブ】DimashのFM桐生での初登場【日本語書き起こし】
◆【音源あり】10/1FM桐生Dimash特集【日本語書き起こし】
◆【音源あり】12/17 FM桐生Dimash特集【日本語書き起こし】
◆【音源あり】12/31 FM桐生モアミュージック総集編【日本語書き起こし】
★★★
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dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
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*1:Qiyalman は、カザフ語のQiyalと英語のman を合成した「キヤルする人=Dreamer」ということでしょうか。
歌詞に「ネットフリックス」という語が出てきますが、どうやら、主人公は、日本でもおなじみのNetflixネットフリックスで映画三昧の日々。ママは「大惨事だわ、ネットフリックス!!」と、(Netflixにひっかけた)ネットフリーク状態の息子を嘆いていますが、“毎月料金払ってね!とラップで突っ込み。
主人公は
「現実世界をどう受け入れればいいんだ? そうだ、僕は、ファンタジー、空想、イマジネーションと友達なんだ。」
「(映画みたいに)フォレスト・ガンプのように走って逃げ、“鉛筆”で切りこんで敵のジョンウィックをやっつけて、ゾンビ映画のように脳みそサンドをたべちゃおう!それから……」
というように、映画のパロディーで、ラップを刻んでいます。
結局、真実なんてありはしないと風刺し、現実世界を受け入れがたい自分に突っ込みを入れ、想像力を駆け巡らせる夢見るドリーマー、キヤルマン。ある意味開き直りの底抜けに明るい歌に仕上がっています。
(Қиялмен, қиялмен, қиялмен дос болсам мен.
ファンタジー、空想…と僕は友達なんだ の部分は、Qiyalmenなのでキヤルミエンときこえます。)
Dimashの歌には出てこないような、カザフスタンの若者と現代社会が見て取れておもしろいですね。