◆本記事は、
DK Media Worldによる、Dimashの恩師の方々の談話エピソード動画/Part2の、日本語書き起こし(許可済み)です。
↓ 前回Part1はこちら
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・前回(Part1)は、
Mayra先生とDimashとが初めて会ったカザフスタンの歌コンテスト"Zhas Kanat(2012年)"での話
その後のディマシュが、Mayra先生が教鞭をとっているカザフスタン国立芸術大学に入学したエピソード
などでした。
・今回のPart2は、そこから数年後の2015年、国際歌コンテスト"Slavianski Bazaar"(スラビャンスキーバザール、、又はスラビックバザール、Sバザール)に、教え子となったディマシュが出場し、グランプリを受賞した時のエピソードです。
・"Slavianski Bazaar"は、ベラルーシのヴィーツェプスク(ビテプスク)で年一回開催される大掛かりな国際音楽祭です。メインイベントはディマシュも出場した"若手歌手の国際コンテスト”。国際的活躍を目指す若手歌手の登竜門です。
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・今年2021年7月、ディマシュは2015年の大会覇者でありその後の活躍も目覚ましい歌手として、審査員としてこの"Slavianski Bazaar"に招待されました。
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◆本記事のオリジナル動画(2021.09.05アップ、約11分)は、日本語書き起こしの末尾にあります。
【以下 日本語書き起こし】
"Dimash & Mayra Dauletbak/Secrets of the Slavianski Bazaar(Sバザールの秘密)"
第2弾
Mayra Dauletbak先生(Dimashのボーカルの先生、KazNUI(カザフスタン国立芸術大学:2015年)ポップアート科部長・教授)
(回想ナレーション)
ステージ上でのDimash Qudaibergen は、周りの人々には知られてはいるが、彼自身はそこで満足するつもりはない。
D(当時の回想ビデオ):僕は“Slavic Bazaar”や“New Wave”に出場して、カザフスタンを一番にしたいと思っています。
Maira先生:(前回からの続き)
そして、私達は一緒に2015年第24回“Slavic Bazaar”国際大会に行きました。
大会の前には、常に(それに出場するかしないかの)選択肢があるものですよね。
Dimashは、もう当時すでに幾つかの国際大会で受賞歴がありましたし、その上、共和党テレビの大会(Zhas Kanat)でも素晴らしいパフォーマンス(グランプリ受賞)をし、すでに多くの人に観られ、聴かれ、知られている存在でした。
私達は、この大会(Slavic Bazaar)への招待を受けた時、大変光栄に思いましたが"出場するかどうか"のお返事は、すぐには致しませんでした。
というのも、これ(出場)が"非常に大きな責任を伴うものだ"とわかっていましたのでね。
私は「出場するからには、グランプリを目指さなければいけませんよ」とDimashに言いました。
彼は、私のその言葉に困惑していましたね。
「せめて(グランプリの下の)1位か2位でも…」
と言うので、私は
「ダメよ!この大会(Slavic Bazaar)に参加するのなら"グランプリだけ"を狙いなさい」と言ったのです。
そうやって(発破をかけて)彼に"やる気"を出させたのですよ。
私は、学生が本人の好きな曲や音楽作品を演目に選んだら、それを優先的に考慮することにしています。
Dimashに関しては"その題材やイメージなどの表現方法・技術的な学び"は、既に取り組み済みでした。
時間を要する"オーケストラの楽譜"も別途申請しなければなりませんでした。(※Sバザールでは、歌唱にオーケストラ生演奏が入る)
参加者が大勢いましたので、曲目を早めに(大会運営側に)送る必要がありました。
勿論、私達は一緒に話し合って(参加)同意に至っていました。
彼は<Daididau>を歌いました。
私の目からは感動の涙があふれ、止まりませんでした。
この選曲が正しかったことが、私にはとても嬉しかったのです。
結果として彼は、見事グランプリを獲ったのですからね。
Museum | About | XXX The International Festival of Arts “Slavianski Bazaar in Vitebsk”
それまでは(この大会で)グランプリを獲得できたカザフスタン人はいなかったのですから、Dimashは"(Sバザールで)グランプリを獲得した最初のカザフスタン人歌手"になりました。
とても嬉しかったです。国際大会で…ですよ。
そこには様々な国からやって来た素晴らしいボーカルスキルのパフォーマー達(ライバル)がいました。
それに、あの巨大な会場…野外のサマーシアターです。
それはそれは巨大なステージですよ。想像できますか?
それは、とても美しい場所でした。
空の下で…
あの夜、そこがどれだけの観衆で埋め尽くされていたことか…。
そして今度はそれらの事が、倍(の責任)になってパフォーマーに返ってきます。
会場には審査員もいらして、更に、会場を埋め尽くす聴衆が若いパフォーマー達を見詰めています。
「責任とは何か」
これこそが"若者が(経験を積むべく)外国に出て行く理由"です。
だからこそ、大会では、パフォーマーは全てを出し切らなければなりません。
"どのような声"を響かせるか。
また、その技術を"どう"使うか。
ある時期、Dimashは好んで(大会などに)出場していました。私もそうでしたが。
というのも、これ(大会出場)は
“自分がどうやれるのか”を自ら証明する(確かめる)事でもあるからです。
"自分がどこまでパフォーマンスできるか、どうやったら成功するか?"という事も。
(大会の)場所・国、(パフォーマンスをする)曲もその度に違いますから、興味深いところです。
これは彼のキャラクターをもっと確固たる豊かなものにし、彼を賢明にし、プロとしてやっていく上での貴重な経験になりました。
私達カザフ人の伝統に、【バダー】(祈りの言葉を贈る習慣:祈りの後、両手を出して顔を覆う仕草をする)というものがあります。
私は、彼に幸運がもたらされ大会で勝利が得られるよう、心からバダーを捧げました。
Dimashはまた、こうも言っていたんです。
「少なくともテレビで放送されるところまでは行きたい」と。
(※DJFC註:Sバザールは準決勝まではテレビ放映はされない)
(グランプリを捕った)彼が、"そんなこと"を言っていたなんて、想像できますか?
私は心からのバダーを捧げ、
彼はスーパーファイナル(最終決勝戦)まで進み、
結果的にはこの大会の覇者になりました。
自分の生徒を信じなければいけない、と言うことですね。
そして、忌憚ないアドバイスをして、"勝利を得よう"と生徒自身が強く思う方向に導くこと。
それらが生徒を激励することになると思います。
教師から遠くに離れて行った後(卒業後)でも生徒はそれを覚えていて、それが(その後の本人の)導きとなり、願いとなり、アドバイスともなります。
そういう事(信頼と激励)を、教師から巣立つ前に、生徒は記憶しておくものなのです。
ご両親や近しい人たちからのバダーもDimashに贈られました。
"今がその時"でした。
内にあるエネルギーを与え、自覚させ、大会で成功できるだけのパフォーマンスを引き出してくれたと思います。
全てが相まって、曲とDimashが一つになり、彼は曲の世界観やイメージを(聴衆に余すところなく)伝えることができたのです。
皆さんもご存じのように、大会出場のためにはかなりの準備(練習)をしますよね。
それでもステージに上がると(経験の少ない)子供であれば、その緊張から我を見失ったりもしますし、何が起こってもおかしくないのです。
責任、興奮…
Dimashはそのようなことも対応(制御)できました。
私は彼のその対応力を好ましく思います。
彼は(人の話を)よく聞きます、そうなんですよ。聞く耳を持っています。
とても聡明なパフォーマーです。
"心から歌う"と言うのは、知性が要求される作業です。
一般的に、今は芸術の何もかもが乏しい時代ですよね。
ステージでは、彼は俳優であり、踊りもし、歌います。
わかりやすく言えば低音から高音まで広音域で完璧に歌うこともできます。
Dimashは歌うことで彼の"独自のもの"を、独自の情熱をもたらすのです。
文学的表現で言えば、“彼がいかに音楽の素材を読み取っているか”ということ。
彼はとても本質的で、完全に音楽の中に身を置き、そして聴衆と調和するのです。
聴衆は騙せません。
充実したアーティストは描いたイメージの中に自身を置き、そして自分を通じてそれを聴衆に伝え、聴衆はそれを観、聴き、感じるのです。
Dimashはそのように芸術を表現していますが、このような豊かな能力は、望んだとしても全てのミュージシャンが手にできるわけではありません。
私達が出会ったあの頃、彼は全てのことで私(の助け)を必要としていました。
私はアドバイスをし、彼の手助けをしました。
彼は聡明な歌手としてその技術と知識をどんどん伸ばし増やして行きました。
私は彼が更に努力をして(様々な事に)興味を持つように導きました。
彼には、"クリエイティブな方向へ飛翔し、新たな勝利を掴んで欲しい"と常々思っています。
Dimashはとても聡明で、礼儀正しい、素晴らしい生徒でした。
彼は今では偉大なアーティストになりましたね。
ひな鳥は、
みんないずれ飛び立って行きます。
今ではDimashは多くのコンサートで(世界を)周り、パフォーマンスをしています。
彼は、巣立ちました。
これは全ての教師にとって、
大きな喜びです。
彼の翼が疲れてしまわぬように。
オリンピアの山の頂に向かって
どんどん高みに
彼が飛翔していきますように。
↓オリジナル動画。約11分23秒 2021年9月5日UP
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