ディマシュ・クダイベルゲン/ Dimash Qudaibergen  

ディマシュ ジャパン /Blog by Dimash Japan

【書き起こし】ディマシュの母校 オンラインツアーPart6

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◆本記事は、

DK Media Worldによる、"若き日のDimashの母校(今年、50周年)" A.ズバノフ記念アクトベ音楽学校オンラインツアー日本語書き起こし Part6です。

Part1はこちら

Part2はこちら

Part3はこちら

Part4はこちら

Part5はこちら

Part1は、校長先生による学校紹介やディマシュにまつわるお話でした。

Part2は、ディマシュのクラス担任Zukhra先生のお話でした。

Part3Part4は、ディマシュの最大の恩師、Marat先生の登場。

そしてPart5は、ディマシュのピアノ教師ベラ先生のお話でした。

今回も引き続きベラ先生のお話です。

 

◆オリジナル動画(2021.11.21アップ、約15分57秒)は日本語書き起こしの末尾にあります。

 

【以下 日本語書き起こし】

"ДИМАШ: Какой он на самом деле / DIMASH: playing piano "

(字幕)

皆さん、Dimash がアカデミックボーカルのクラスを卒業したアクトベAkhmet Zhubanov Music Collegeのツアーを再開します。

Ismagulov Amanzhol Dyusenovich(音楽学校校長、カザフスタン共和国文化事業者)

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204号教室

校長:この教室では、最高位の教師Yemelyanova Vera Mikhailovna(エメリアノバ・ベラ・ミカイロブナ)が教鞭をとっています。

Vera Mikhalovnaはピアノを教えて30年以上にもなる豊富な経験をお持ちの教師です。

彼女はDimash Qudaibergenを含む大勢の生徒を教えてきました。

我々はDimashが素晴らしい歌手だということは知っています。

そして、彼がピアノ・グランドピアノを完璧に演奏するのを観て聴いてきました。

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これは、Vera Mikhailovnaのお陰なのです。

Dimashを教え、彼にピアノ音楽の基礎を与えてくださったことに感謝しています。

ありがとう、Vera Mikhailovna

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Vera:皆様ごきげんよう!

Dimashが “piano” を学んだ教室をご案内致しましょう。

こちらです。

ここは改装致しましたが、Dimashが4年間学んだところです。

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これが、

Dimashが試験の準備を致しましたピアノです。

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そしてこの教室はピアノの鍵盤を模した装飾が特徴的で、教師も生徒もみなこれを気に入っております。

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そして、このボードで生徒たちは音楽の基礎を学び始めるのです。

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私は、カザフスタンで生まれ、学びました。

そしてロシアのエカテリンブルグへ渡りました。

1982年に学校を卒業し、この音楽学校でピアノ教師として働き始めたのです。

そして38年ピアノを教えてまいりました。

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Dimashは2010年に入学し、2014年に卒業致しました。

長身で痩せて、謙虚な、大きな目をした男の子がやって来たのです。

そうして私達は出会いました。

 

Dimashは、この学校に入学する以前からピアノは習っておりました。

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私がお持ちしましたのは

“Kudaibergen Dimash”の授業課程と成績表"です。

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ピアノレッスンにはこの"授業課程"を作るのです。

これには4年間全ての科目のテストの成績が載っております。

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ボーカル科生徒の"ピアノの授業"は、週2回あります。

彼らの"アカデミックボーカル"のレッスンは週4回でした。

"ボーカル"と"ピアノ"のレッスンは、兄弟のような間柄の科目です。

ピアノを学ぶことは、その専攻(声楽)のレッスンの助けにもなるのです。

全生徒はピアノの授業を受けなければなりません。(必修科目) 

民族楽器科・吹奏楽科・弦楽器科・指揮科、そして声楽科の生徒もです。

306時間…

バッハ、ハイドン、リムスキー・コルサコフ、ドヴォルザーク、ジョン・メンデル、アバイ・クナンバエフ、ショパン、クスニ・コルラン(Brusilovsky編曲)の作品を。

※↑はロシア語字幕。英語にはベートーベン、アルビノーニ、ヘラー、エルトン・ジョン、マイケル・ジャクソン、Brusilovsky編曲のカザフの曲もリストされている。

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"Dimashの勉学はどうだったか"と?

Dimashはとても素直に真面目に学んでおりましたよ。

今こんなにスターになったと言っても、私には当時"彼がスターになる"とは想像もしておりませんでした。

最初の授業の時から彼がとても優れた子だ、とは分かりましたけれど。

 

ここにやって来た子は、4年間ずっと一生懸命に勉強すれば、きっと活躍できることでしょう。

ですから強調しておきたいのは、私達の生徒がすべきことは"朝から晩までやる"ことです。

どんな場合でも授業に出席すること。

では、Dimashの成績はというと…?

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1年目と2年目は “5”(5段階の最高)でした。

3年目から “4” となりましたね。

ですから彼は他の生徒と同じ普通の学生で、最終試験では “4” で合格致しました。

私達は “4” を喜んで付けましたよ。

というのも、最終試験で彼は歌ってもくれましたからね(笑)。

 

Dimashは多くの時間をボーカルの練習に費やしました。

これは自然なことですよね。理解できますわ。

 

ピアノは彼にとって"学ぶべき科目"でした。

私は彼にずっと “良い歌手は自分で(なんでも)やるもの” と言ってきました。

彼らは楽譜を読んですぐに演奏することに長けていなければなりません。

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Dimashの読譜力の向上に、私は出来る限りを尽くしました。

これはどんなミュージシャンにも有効なものです。

曲を会得するには、まず自分でピアノを弾いてみることです。

【ビデオ】

D:みなさんこんにちは。

この曲が分かるかな?

僕はピアニストではないけれど、君たちの為に頑張るね。

♪Love of Tired Swans♪

 

Vera:"どの生徒も、教師の心に残るものだ"と言っておきたいのです。

彼らがどのように学んだか、

彼らがどのように自分の課目に向き合ったか、

どのような人間だったか。

遺伝的素質や生まれ持った能力以外に、環境や努力がその人を形成していくものです。

誰もが、そうやって、科学者なり音楽家なり、その技能の匠となるのです。

 

Dimashが2年生の時、彼には “学ぶことを強いてはいけない” と思うようになりました。

そこで私は彼には"歌の伴奏曲"を提供するようにしました。

エルトン・ジョンやマイケル・ジャクソンの曲をね。

すると、彼はこのアイデアが気にいって俄然やる気を出し、耳コピーで演奏したり、カザフの歌を選んでくるようになりました。

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ある時の授業で、彼は力のない目をして集中しておりませんでした。

それで私は「Dimash、どうしたの? お腹でもすいてるの?」と聞きましたら「いいえ、お腹はすいていません」と答えるのです。

「じゃ、疲れてるの?」と聞きましたが、彼は内気なので「はい、疲れているんです」というようなことは言いたがらなかったのですよね。

そして「僕、家に帰りたいんです」と言ったのです。

「お腹がすいているわけでもないのに、どうしてそんなに家に帰りたいの?」と聞くと

「僕の家にはスタジオがあるんです。父が僕の為にスタジオを作ってくれたので、そこに居たいのです」と彼は答えました。

子供がごく若い頃から、一層発展できるようにと、そのような基盤をお作りなられたお父様、ご両親に感謝ですね。

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Dimashと一度、虚心坦懐にざっくばらんに話をしていた時、

「Dimash、あなたは誰か “このようになりたい” という人はいるの?」と尋ねました。

そうすると彼は、髪をいじりながら「はい、僕のアイドルはマイケル・ジャクソンです。僕は彼のようになりたいんです」と答えましたね。

【ビデオ】

D:もちろん、マイケル・ジャクソンです。

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Vera:夢が実現しましたよね。

とても喜ばしいことですわ。

【ビデオ】

D:(みなさんの)このような応援のお陰で、まるでマイケル・ジャクソンになったような気持ちにさせてもらえました。

 

Vera:3年生になった時、彼は"コンテストに出場する"と言いました。

そして、しばらくの間 学校から姿を消しました。

 

期末試験の前日になり、彼が突然教室に現れたのです。

急に成長したように見えました。

身長も伸びて、更にハンサムになり、眼は輝いていました。

そして彼は嬉しそうに、でも謙虚に

「グランプリを獲りました」と言ったのです。

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その言葉は本当に価値あるものでした。

とても嬉しく思いましたね。

誇りにも思いました。

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2012年 "Zhas Kanat"アスタナにて

彼をハグして

「あなたはなんて素晴らしい子なんでしょう!」と言いました。

「でも、私達はあなたにここで試験を受けて欲しいわね」ともね(笑)。

結局のところ、彼は試験には合格しましたよ。

この子は集中力があるので、すべての試験に良い成績で合格できたのです。

たとえコンテストでグランプリを獲得したからと言って、学校はその子を優遇するほど甘くはありません。

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私の授業で起こったおもしろいことをお話致しましょう。

Dimashの人間としての尊厳、彼のシンプルな面についてです。

彼は素晴らしい、優しい人間です。

ある"学生の音楽祭"の時、多くの学校から代表としてパフォーマンスをしに学生が我が校へやって来ました。

我が校も参加致しましたよ。

Dimashは背がすごく高いので、合唱団ではいつも目立ってよく見えるんです。

だからでしょう、青いシャツを着た同じく背の高い男の子がやって来て"自分のパフォーマンスの為にDimashの白いシャツを貸して欲しい"と言ってきたのです。

私は他の生徒の授業をしていたのですが、Dimashがドアをノックして入って来て、元気よくこう言いました。

「僕達ここで着替えてもいいですか? 僕のシャツをこの子にあげなきゃいけないんで」と。

その子は彼の肩越しにこちらを見ていました。

「この子は別の学校から来ていて、今から合唱するんです。青いシャツでここに来たのですが、パフォーマンスには白いシャツじゃないとダメなんです。で、ここで服を着替えても(交換しても)いいでしょうか?」

私は授業を中断して外に出ました。

彼らは素早く着替えて嬉しそうに出てきました。

よその学校の子は白いシャツに、Dimashは青いシャツを着てね。

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このエピソードは"彼が他の人の為にはすぐに服をも脱いであげられる"ということを見せてくれるものですよね。

ですから、Dimashがコンサートで歌っている際に、ファンにジャケットを投げてあげても驚くことはないんです。

私は驚きませんでした。彼がどんな人にでもジャケットやシャツを脱いで差し出す子だと知っていましたからね。

 

では、彼が4年生になって、私の授業を再開後の、卒業試験の選曲についてのお話を致しましょう。

とても責任あることだと認識していました。

彼のあの長い指に合う曲を探すことに…。

彼の手に合う弾き心地のいいプログラムでないといけませんからね。

そしてふとTomaso Albinoniの “Adagio” を思い付いたのです。

私は“Adagio”を彼に弾いて聴かせました。

すると彼はすぐに「これをやりたいです」と言ったのです。

↓ ブログ内参考記事

dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com

2曲目はベートーベンピアノソナタ 第14番 “月光” でした。

彼はその大きなスケールの曲を弾くことに賛成でした。

それで、これを選曲したのです。

3曲目は、カザフの曲を現代的なアレンジにしたとても素晴らしい作品。

Yestai Berkimobaev( エスタイ ベルクムバエフ)作曲の “Kysni Korlan” という曲ですが、ただの伴奏曲というより、一つのピアノ曲になっていました。

egemen.kz

試験の最後に私達は彼に"歌って"とお願いしました。

みんな"彼の声"を知っていましたからね。

 

私達をこんなに楽しませて幸せにしてくれて

"この世界で生きていきたい"と願わせてくれる人。

彼が皆様の人生をもっと楽しく、幸せにしてくれることを願っております。

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Part7に続く

 

↓オリジナル動画。約15分57秒 2021年11月22日UP


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★★★

↓ ブログ内関連記事

2020年のドキュメンタリー。今回のベラ先生が登場しています。

dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com

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