◆2023年6月1日、
ラジオ「FM桐生」内の番組「モアミュージック」さんの放送で、ディマシュの歌"Omir"がとり上げられました。
(ディマシュを取り上げて頂くのはこの放送で10回目)
◆本記事は、その放送の「日本語書き起こし」です。
◆音源(許可済み/ディマシュ部分)は書き起こしの末尾にあります。
↓ パーソナリティの加藤さんと山本さん
いつもありがとうございます!
◆◆◆
以下 日本語書き起こし(世界のミュージックシーン)
◆FM桐生 モアミュージック
2023年6月1日
市民制作番組ギミアブレイク
KY:「モア ミュージック」この番組は、音で織り出す情報番組。心に響く音楽をお届けします。
加藤カズジと山本恭子で担当します。どうぞよろしくお願いします。
K:はい、こんばんは、加藤カズジです
Y:はい、こんばんは、山本恭子です。
中略
【2023年6月1日放送の2つ目のコーナー《世界のミュージックシーン》】
Y:モアミュージック 世界の音楽(ミュージック)シーン
K:ここからは、世界の各地の音楽シーンから毎回テーマを決めて選りすぐりの音楽をお届けします。
***
K:ハイ、と言うことで…
Y:本日は“カザフスタン”の特集ですね!
K:まず、お一人目は、エルケ・エスマハーン。女性シンガーでもあり、女優でもある。
最初、(註ケシューなども手掛けた、カザフスタンの有名なプロデューサー バヤン・マクソトヴナによるプロデュース)Іңкәрインカール(情熱の意)というグループの一員として活動開始、2015年からはソロ活動をしています。
わりと、民族的な音楽も兼ねそろえたポップシンガーといえるかな。
結構、カザフの民謡からの着想で作られるような曲をやったり、普通にポップな曲もやっています。
実力もあるそうで、音楽関係の高校を卒業した後、アクトベの音楽学校で勉強して、古典オペラ芸術やカザフ芸術アカデミー(在アルマトイ)・ポップヴォーカル部門でも勉強しています。テクニックも音楽性も兼ねそろえた方(Y:はい)。
***
🌸エルケ エスマハーンの解説
1984年11月30日 アクトベ地方生まれ
「Қайда?」Qaidaカイダ?(どこ?の意)5か月で4000万回、現在1.4億回再生など記録的ヒットを多数持つ。
K:今回は、先月発売された「バティル マンシュク」という曲。日本語にすると「英雄 マンシュク」。
これは、第二次世界大戦中の、ソビエト=ドイツ戦線で、機関銃手として戦った女性です。
Y:実在のねぇ。
K:はい、実在の女性です。マンシュク・マメトワ/Мәншүк Мәметова
K:マンシュクは養女に出されたので、養父母のもとで育てられたのですが、養父に“医者の勉強をしなさい”と言われた。そのあとすぐ(養父は)政治的な理由で逮捕されてしまうんですね。
ですから、その汚名を晴らしたいという気持ちもすごくあって。
看護師として部隊に入りながら、マキシム機関銃というんだね、この機関銃の訓練を受けて、戦地へ入っていったという人なんですね。(Y:ふむー)
この人マンシュクは、昨年、生誕100年ということで(Y:そうなんですねぇ)、カザフスタン国内で昨年 このマンシュクのテレビドラマ (註:ハバルテレビ全6本。マンシュクのあまり知られていない背景が詳らかに)が制作されました。
で また、有名にはなっていました。
そのあとでしょうか、この曲が作られて、先月5月の頭に(8日)リリースされました。
(註:5月9日 は カザフスタンの戦勝記念日(ナチスドイツ 無条件降伏の日))
YouTube動画などには昨年のテレビドラマもあります。
戦場のシーンが中心なんですが。
Y:そう…。もうなんと言うんですか、かなり結構、辛い画像に(K:辛いですね)なっていますよね。
K:辛い。戦いの中で自分の恋人も隣で亡くなってしまって、最後は、他の兵士から“撤退しないとダメだ”と“撤退命令”が出てる。
でも彼女は、退去せず。
「このまま下がったら、どんどん侵略されて、全員が全滅してしまうだけだから、私は最後まで残って頑張るんだ」と。そして、亡くなってしまったんです。
Y:二十歳ちょっとくらいですよね。(K:ええ)
K:後にその話が国に伝えられ、ソビエトから「英雄」という称号を与えられたということです。
今回は「英雄マンシュク」をかけます。
曲は やはり悲しいですね。こちらを聞いて戴きます。
Y:はい、ではカザフスタンの1曲目。エルケ エスマハーンErke Esmahanで「バティル マンシュク」
Батыр Мәншүк (Batyr Manshuk)
K:はい、エルケ エスマハーンで…
「バートゥル メンシュク」という風に聞こえますね。
(Y:バートゥル マンシュク…)
おしまいの、激しいギターの響きが、戦場を表しているような感じがしますね。
Y:これは、Twitterに紹介あげていますね。
K:はい 上げてます。そちらも見てください。
(註:マンシュク・マメトワと同様に表彰された若い女性兵士として アリヤ・モルダグワが有名。
「アリヤ」の歌で知られる。)
dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
※↓ 幼いディマシュがインタビューでマンシュクとアリヤについて語っている場面あり
dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
K:続きまして二曲目。
カザフも、ラップ系やヒップホップ系のものが非常に流行っているんですね。
その中でも、やはり民族的な雰囲気があったり、テイストがちょっと違うものを…。
ジャー・ハリブという人。ラッパーであり、歌手であり、レコードプロデューサであるJah Khalibジャー・ハリブ。
この人と、ロシアのアレクサンダー・ゴロモフ(ハンム・アリ)とナヴァイ・マキロフの二人組「Hamm Ali & Navai」というロシア ラップ デュオが組んで。
(Y:ほほう… ロシア ラップ デュオ…)
K:ちょっと宗教的なタイトルですね。「God,How I envy」
眠れなくて大変だといって、“夜に眠れる人たちに嫉妬しています”ということが書いてあります。
Y:(眠れる人が)うらやましいです ということでしょうか。
K:ちょっと宗教的な意味合いのものでしょう。
Y:では、HammAli x Navai x Jah Khalib(ハームアリ&ナヴァイxジャー・ハリブ)で
Боже, как завидую(ロシア語「なんて羨ましいことだろう」)
英語「God,How I envy」
Боже, как завидую
Y:ラップと聞いたので、もっとイケイケのノリだと思ったのですが、結構暗かったです。
K:耽美的でしょう?(Y:えー暗い💦って感じで)
K:暗いっていえば暗いけど(笑)。
耽美的なラップという、これもありかなと思いますね(Y:ふふふ)
K:なんといいますか、姿も風貌もそんな感じ。お顔も髭がりっぱで耽美な雰囲気がありますよね。
K:さて、次は、いよいよ ディマシュ。
Y:ディマシュ クダイベルゲンです!
K:カザフスタンが生んだ、超人的なシンガー、Dimash Qudaibergenディマシュ・クダイベルゲン。
6オクターブを超える声域と、オペラからラップ、そして民俗音楽の特殊な歌唱方法までを自在に操るテクニック、完成された音楽性を基に、ジャンルを超えた数々の名曲を、ディマシュは生み出してきました。(Y:ハイ)
Y:先月、29歳になられたんですね。
K:そうですね、29歳ですね(Y:ふぅぅぅん…)。
それで、そのディマシュの、25年近くの音楽生活を振り返って作った曲で(Y:うんうん)、その名も「Omir」
Y:“オミル”は“人生”
K:オミル=ライフ、どのくらいの意味合いなのか、ちょっとまだ分からない。
Y:ミュージックビデオが、素晴らしく仕上がっていますね。
K:そうですね。幼いときの映像からずうっっとね。
K:いろんなコンテストを制しながら、世界中に話題を振りまきながら活動してきた、その25年間を動画に。
ディマシュにしてみれば、あれだけ壮大な曲をいくつもいくつも作ってきていますから、やはり、感慨もひとしおだろうと思うんですよね。
K:それで、ディマシュの曲をオンエアするにあたって、先ほど、ちょっと、曲のコピーとったんですけどね。(註:いわゆる耳コピ採譜)
Y:コピーとったんですね?コード進行?…おお
K:これね、Aメロが2回 続く。両方とも6小節ずつなんですね。C#m(短調のコード)で始まります。(Y:ハイ)
二回目もC#mで始まるんだけれども(ハイ)その3小節目で突然C#Major(長調)になります (ほほーー、いきなり)
そのあと、D減七(D diminished seventh chord)を経過してF#mで元に戻ってくるんですね。
それで、その次に、いよいよBメロに入るんですけど、
ここから完全に C#(長調)になる。
なんとC#Major⇒次の瞬間Fm(またはE#m)短調⇒C#7長調⇒またF#m短調に戻る。
そんなことをやりながら、C#mでブリッジ(註:いわゆるAメロとBメロ,サビへの繋ぎや 間奏の部分)になるんですね、4小節間。
で、いよいよサビ!
サビは12小節くらいで出来ています。前半8小節があって、サビのまとめが4小節。
K:そうして、イントロと同じコード進行になって最初と同じに。これ、ここは間奏のはず。
なんですけど、なんと、ディマシュのスキャット(ヴォーカリーズ)がでるんですよ。
ずっと彼は歌っている。
Y:うーん?
K:何が言いたいかというと、余程、聞き込まないと頭に入ってこない 本当に複雑で、いい曲です。
Y:コード進行解説は、コード知らないと、みなさん何にも分からないと思います(笑)
K:ふっふっふっ、わけ 分からないですね(ハハハ)
まぁ、そんな素晴らしい曲、
ディマシュ クダイベルゲンの「Omir」
Omir
Y:Dimash Qudaibergenディマシュ クダイベルゲンで オミル でした。
K:オミール、オマール?
Y:オとウの間みたいな。
K:オ、オゥ、ウゥ、ウミ~~ル(発音を確かめて 冒頭をくちずさむ)
Y:ふふっ、歌わないでくださいね~かとうさん(K:ハイ ウタイマセン)
K:これ、十回くらいは聞いた方がいいな。
Y:実にしみじみとして。
確かに、コード説明あると、"ああ、ああ、こうなって、こうなって"ってざっくり聞きながら 思いますね。
K:面白いでしょう。セブンスでも♭9のテンションの音がリードボーカルの音になっていたり。
Y:なんですか、お、お、お…?って(K:仕掛けが…)ええ、仕掛けがあって。
K:ジャズコードとは違うけど、かなり複雑なコード進行です(Y:ん~なるほど。)
K:はい、ということでした。
ところで、カザフスタンって、ユーロビジョンの準会員になっているんですよ。(註:正会員でないと基本的に出場は出来ない)
K:"準会員になっている"と言うことはどういうことか。
オーストラリアが、暫く準会員になっていて、昨年、"招待枠"で出場しているんです。
(Y:だからそのうち、カザフスタンも?) カザフスタンも、ひょっとして、射程距離内に入ったんじゃないか?(Y:おお)*1
一番有力なのは、ディマシュでしょう?(Y:出るとなったら、実力的に ということですね)。
だけど、彼はもう、いろんなコンテストに出ていて、最後はアメリカで少しトラブった(註:ディマシュ自身が途中リタイアを申し出たため)。で、以来もうコンテスト番組には出ないと表明しているんですね。(おお、おうおう…)
しかし、ユーロビジョンというのは、結構ベテランが普通に出てくるんですよ。
Y:そうですよね。
K:今年の優勝者は、北欧スウェーデンの ロリーン。11年前にも優勝しているんです。
(註:ロリーンは、Dimashの2017年Bastau コンサートに ゲスト出演している。カザフスタンに縁があってよく知られている歌手)
dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
K:なんと言っても、(ユーロビジョンに)2億人の視聴者がいるというのは、すごいじゃないですか。
Y:歴史も長いコンテストですよね。
K:もし、国として参加するようなことがあったら、周辺がいろいろアレして(笑)ディマシュを出せるような雰囲気になっていったらいいなぁ…なんて思います。
略
番組エンディング
KY: 「もっと音楽、もっと楽しく、モアミュージック!」
↓ 音源(許可済み。著作権の関係上、歌部分は割愛してあります)
◆◆◆
↓ モアミュージックさんTwitter公式アカウント
↓ モアミュージックさん過去放送アーカイブ(時系列9記事)
◆【アーカイブ】DimashのFM桐生での初登場【日本語書き起こし】
◆【音源あり】10/1FM桐生Dimash特集【日本語書き起こし】
◆【音源あり】12/17 FM桐生Dimash特集【日本語書き起こし】
◆【音源あり】12/31 FM桐生モアミュージック総集編【日本語書き起こし】
◆【音源あり】6/3 FM桐生 Dimash2曲【書き起こし】
◆【音源あり】11/4 FM桐生 Dimash3曲【書き起こし】
◆【音源あり】12/30 FM桐生 Ikanaide【書き起こし】
◆【音源あり】5/5 FM桐生 Olimpicoほか【書き起こし】
◆【音源あり】12/15 FM桐生 The Story of One Sky【書き起こし】
↓ Dimash News
★★★
↓公式 ディマシュ ジャパン ファンクラブホームページ
↓公式 ディマシュ ジャパン ファンクラブSNS
&
ディマシュ本人やOFFICIALのSNS
※アイコンをクリック(タップ)
dimashjapanfanclubofficial.hatenablog.com
★★★
※このブログは2つのランキングサイトに登録しています。
下にある2つのバナーボタン(にほんブログ村と人気ブログランキング)をポチっとして、ディマシュ・クダイベルゲンを日本に広める事を応援して下さいね ♪(SAMPLE画像参照してください)
※また、バナーの上にあるSNSシェアボタン(facebook、Twitterなど)も、どうぞご活用ください。SNSにログインした状態でポチっとすると画像付きで簡単にシェアできます。
*1:カザフスタンは欧州放送連合EBU の「準加盟国」のため、招待枠で2018年から2022年まで“ジュニアのほうのユーロビジョンソングコンテスト(秋冬開催)”には参加している。